薬剤師になるまでの長い道のり

薬剤師は非常に安定した職業であることから多くの高校生に人気があります。また幼い頃から病気がちで薬を飲んでいるような人は薬に対して興味を持つことがあるようです。わずかな量の薬を服用するだけで、あっという間に病気が改善されて元気になるということに対して魅力を感じるのかもしれません。

そんな憧れの薬剤師ですが、実際になるには様々なハードルを乗り越える必要があります。まず最初の難関が大学受験です。薬剤師の国家試験を受験できるのは薬学部で正規の教育を6年間受けなければなりません。そのためには薬学部に入学する必要があります。薬学部は医学部と並んで競争率が高いことで知られており、年間の学費も高額なため経済的な事情がある高校生は国公立しか受験できないこともあります。

今は医学部や薬学部受験の専門の予備校もたくさんあり、薬学部を受ける高校生はこういった塾に通って懸命に勉強することになります。国公立を受験する場合にはセンター試験も必須になるため、勉強科目も多く非常に大変です。こういった障害を乗り越えて入学した後も決して楽ではありません。なぜなら、入学後にまたハードな勉強をこなさなければならないからです。

薬学部での授業のメインは暗記になります。薬剤師になるためには医薬品に関する膨大な知識が必要になります。生理学や物理化学や有機化学、それに看護学など多岐にわたる科目を日々勉強することになるのです。特に薬品名はカタカナが多く、語呂合わせで無理やり覚えるなど工夫をしないとなかなか覚えることができません。既に身につけた知識を総動員して何とか試験を乗り切ることになります。

大学で6年間の教育を受けた後は仕上げとして国家試験が待ち構えています。どんなに大学で一生懸命勉強して必要な単位を習得したとしても、肝心の国家試験で落ちてしまえば薬剤師の免許を取得することはできません。特に私立大学では国家試験の合格率で大学の入学希望者が増減するので、大学を挙げて試験対策に取り組むことになります。最終学年は国家試験一色といっても過言ではありません。

こういった6年間の詰め込み教育を経て国家試験に合格してやっと念願の薬剤師になれるのです。薬剤師の就職先にはドラッグストアや大学病院の他にも製薬会社や治験コーディネーターやがんセンターなど前途洋洋です。一度薬剤師の免許を手にすれば将来はずっと仕事に困らないと言ってよいでしょう。そのため、大学入学の時点で厳しい競争にさらされることになるのです。